2016年10月25日

役割分担が必要な理由

プロの演劇公演はスポンサーがお金を出してくれます。
そのお金は、演出家、制作、音響、照明、映像、大道具、小道具、衣装など
機材や材料費、製作費として、また、そのスタッフに支払われます。
もちろん役者にもギャラが支払われます。
会場費や宣伝費も必要です。
チケットの売上げについては主催者の利益になったりします。
スポンサーは慈善事業でやっているわけではなく、
1,000万円分の広告効果があると判断したら1,000万円のお金を出します。

一方のアマチュアの演劇公演は仕組みから違います。
まず、お金を出してくれるスポンサーがいません。
5,000円、1万円という広告を出してくれる会社やお店はありますが、
当然その金額で公演を打てるわけもなく、団員の月々の会費や
チケットの売上げでなんとかやりくりします。
プロの制作スタッフを雇うお金などはなく、音響、照明、映像などは
ボランティアや団員、他劇団や演劇仲間の手伝いで回します。

演劇の公演をするには、無限とも思える準備項目があり、
プロであれば制作スタッフが行ってくれることを、
自分達で役割分担をしてやる必要があります。
この役割を担うのは役者である団員たちです。
会社での仕事や学校の勉強、バイトなどをこなしながら、
稽古を重ねて役づくりをし、更に公演の準備をしていきます。
無料の公演であればまだしも、
安い金額でもチケットを買ってもらう有料公演の場合、
公演に足を運んでくれたお客様に質の低い芝居を見せる訳にはいきません。
「一生懸命にやりました!」ではダメなんです。
面白いかどうかは観た人それぞれの感じ方なので万人受けは無理ですが、
きちんと稽古を重ねた結果を見せなければ納得してもらえません。
愛とか友情とか勇気とか平和とか・・・
伝えたいことを芝居を通して伝えるのが役者です。

話を少し戻しましょう。
芝居を通して何かを伝えるために稽古をするわけですが、
先ほども書いたように
アマチュアには役者以外にやらなければならないことがたくさんあります。
会場の手配、パンフレットの制作、それに付随する様々な情報の管理や
テキスト情報の入力、大道具、小道具、衣装の製作、
お手伝いしてくれるスタッフの確保、連絡、調整、
音響・照明のきっかけ表(または台本)作成、
当日のスタッフ用弁当やお茶の手配などなど色々たくさん、
そして、それらをまとめた資料の作成も必要です。
これらが得意な人、そうでない人といますが、
得意な人が一手に引き受けてしまっては、その人が役づくりができません。
そこで必然的に役割を分担することになります。
役割を分散することで一人ひとりの負担を減らし、
役づくりに集中できる時間を増やすことは、
最終的な芝居の質を上げることに繋がります。

「役者をやりたくて劇団に入ったのだから、余分なことはしなくない。」
という人は、アマチュア劇団に居てはいけない人です。
演劇に限らず、質の高いものを目指すならば、
それに関わるすべてのことを、好きか嫌いか、得意か不得意か、
そんなことは関係なく、受け入れなければならないのです。


『老婆の休日』公演初日まであと18日。
マルクの役者兼スタッフは準備に追われつつ、
芝居の質を高めるために毎日頑張っています。





posted by fukuda at 15:28| Comment(4) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
語るね〜福田さん(^_^)
相変わらず良いこと言うね〜(^-^)v
Posted by さゆりん at 2016年10月27日 18:22
常に偉そうなことを言ってます、俺。w
Posted by fukuda at 2016年10月27日 19:03
本当に福田さんに助けてもらってます。
Posted by みきてぃ at 2016年10月30日 08:41
いい芝居創ってもらいたいですからね!(*^−')ノ
Posted by fukuda at 2016年10月30日 10:08
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