2016年12月05日

シアター! 有川 浩

シアター! 有川 浩(メディアワークス文庫)は
アマチュア演劇をやっている人にぜひ読んでもらいたい一冊。
本書に出てくる劇団は、商業的成功(公演で黒字を出すこと)
を目指して日々奮闘しています。
それは一見、アマチュアで趣味として演劇をやっている人には
まったく関係ない別世界の話だと思うかもしれませんが、
アマチュアだって赤字で良いわけがないんです。

釣りを趣味としている人が竿や仕掛けを買って、
渓流や海で釣りをるすためにお金を使っても、
「前回の釣りは赤字だった」とは言いませんね。
その理由は、すべてが個人の範囲で収まるからです。
魚が釣れても釣れなくても、誰にも迷惑がかからないからです。

しかし、演劇は違います。
お客さんを劇場に呼び、芝居を観てもらう。
チケットが有料だとか、無料だとか、関係ないんです。
お客さんは芝居を楽しむために(*1)劇場に来るんです。
公演を行う関係者全員が、お客さんの貴重な時間をもらうんです。
人を呼んだからにはその時間を楽しませる「義務」が生じます。
そのための制作業務であり、舞台装置であり、小道具であり、
衣装であり、音響や照明なんです。
そして、そこには必ずお金がかかっています。
趣味だからお金を持ち出し当たり前!
公演にかかったお金は劇団員全員で均等に割り勘ね!
というなら、それは赤字とは言いません。
劇団員各自がスポンサーでもあるのですからお金の心配はなしです。

でも、お客さんを楽しませる「義務」からは解放されません。
稽古をするのもお客さんに楽しんでもらうためです。
そういうことまで含めて“芝居づくりを楽しめる人”が、
アマチュアとして演劇をやるべき人だと思います。

難しいこと言ってますか?
理解しがたいですか?



シアター.jpg

シアター! 有川 浩
http://mwbunko.com/978-4-04-868221-3/

シアター!2 有川 浩
http://mwbunko.com/978-4-04-870280-5/




(*1)笑う、泣く、感動するなどすべての感情を含む






posted by fukuda at 19:47| Comment(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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